肝油・スクワレン・スクワラン 鯖缶にも劣らない効果

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肝油とは

肝油は、スケソウダラやマダラ、エイ、サメなど魚類の肝臓から抽出される油の総称です。

肝油という言葉にあまり聞き馴染みがないかも知れませんが、日本では戦後しばらく、栄養不足を補うために「肝油ドロップ」を配布していました。

子どもの時に、幼稚園や保育園、学校で毎日一粒ずつ食べた記憶があると言う方も多いのではないでしょうか。

少し甘くて、不思議な食感の肝油ドロップ。

大人になった今でも、また食べてみたいなと懐かしい気持ちになりますが、肝油にはビタミンAとビタミンDが多く含まれており、当時は夜盲症(暗いところだと視力が著しく低下し、目がよく見えないといった症状が起こるもの。鳥目とも呼ばれる)や目の乾燥感、骨歯の発育不良などを予防するために摂取されていたとされています。

現在は、食事によってこれらの栄養成分が十分に摂れることから、幼稚園や学校で肝油ドロップを配ることは少なくなりました。

しかし近年、肝油は別の意味で注目されています。

それには、サメの肝油に多く含まれるスクワレンという成分が関係しています。

スクワレンの歴史

中国では、明の時代の「本草網目」という薬学書に、サメの肝油が生薬として記載されています。また、世界各国の漁師は、健康維持のためにサメの肝油を摂取していたと言われています。しかし、この時点ではまだ、具体的にサメの肝油の中のどの成分が体によいかは不明でした。

それを明らかにしたのが、日本の辻本満丸博士です。

博士は、海洋生物の油脂の研究を行っていた中で、サメの肝油に不飽和炭化水素の成分が含まれていることを発見しました。

後にこれをスクワレンと名付けますが、その名前は成分の発見に至ったサメの種類がツノザメ目(Squaliformes)に属していたことが由来とされています。

スクワレンは2種類ある

スクワレンは、サメの肝油特有の成分ではなく人や植物にも存在しています。

人の場合は、主に皮脂に多く含まれていて、皮膚の乾燥を防いで潤いを保つ働きを担っていますが、年齢を重ねるに従い分泌量が減っていくため、肌の老化が起こりやすくなります。

また、スクワレンはオリーブやサトウキビ、アボカド、綿実などの植物の油にも含まれています(植物性スクワランと言います)が、発見されてからまだ日が浅く、含有量は圧倒的にサメの肝油が多いため、スクワレンを抽出するにはサメが最も効率がよいので、スクワラン配合の商品はサメ肝油由来のスクワレンが多くなっています。

ちなみに、サメの一種であるアイザメは体重の25%が肝臓で、そのうちの80%がスクワレンと言われています。

スクワレンは「酸素の運び屋」

サメは、今からおよそ4億年前に地球に出現し、恐竜やマンモスでさえ絶滅した氷河期を生き抜いて現在に至っています。

しかも、サメが住処としたのは光の届かない深海。

深海は酸素も少なく、水圧が高いため、生物が暮らすにはとても過酷な環境と言えますが、サメが生き続けることができたのは、スクワレンがその理由だと言われています。

スクワレンは、体内にある水から水素を取り込む過程において酸素を発生させます。

つまり、サメが低酸素状態の深海でも生きることができるのは、スクワレンの生成に伴い発生した酸素が血液によって全身に運ばれ、酸素が不足している細胞にもしっかりと行き届くからと言われています。

スクワレンとスクワランの違い

スクワレンと似た言葉に、スクワランというものがあります。とても似ているため、この2つは同じものと思ってしまいがちですが、実は構造的には異なる成分です。

スクワランは、スクワレンに水素を添加することによって生成される成分です。体内に入ったスクワレンは、水素を取り込んで酸素を発生する際にスクワランへと変化します。

スクワレンはとても不安定な成分で、酸素と結びつきやすい(酸化されやすい)という特徴があります。一方のスクワランは安定していて、酸化されにくいという特徴があります。

このようなことから、酸化されやすいスクワレンは、化粧品など空気に触れる製品には不向きなため、カプセルで成分を閉じ込めることができるサプリメントなどの健康食品に利用され、酸化されにくいスクワランは化粧品に使用されています。

スクワレン(スクワラン)の効果

新陳代謝の活性化

新陳代謝とは、簡単に言うと古くなった細胞を新しい細胞へと入れ替えることです。

この新陳代謝により、人を始めとした動物は生命を維持することができているのですが、酸素が不足すると細胞の働きが弱まり、新陳代謝が正常に行われなくなってしまいます。

そのため、スクワレンによる酸素を補給する働きには、新陳代謝を正常に保つ効果があると言われています。

また、新陳代謝によって細胞の生まれ変わりが活発になると、肌のターンオーバーが促進され、シミやくすみ、しわ、たるみと言った肌トラブルの予防や改善に繋がります。

免疫力の向上

スクワレンは、人の皮脂以外にリンパ節や骨髄、副腎、肝臓などにも含まれています。これらは、免疫機能に関与する大切な臓器です。

免疫機能とは、細菌やウイルスの侵入を防いだり、体内で発生したガン細胞などを死滅させる働きを指します。

スクワレンには、このような免疫機能の要となっている免疫細胞を活性化する働きがあることから、免疫力をアップさせる効果があると言われています。

殺菌作用、抗炎症作用

スクワレンには殺菌や抗炎症作用があるため、粘膜に付着した菌やウイルスを撃退し、風邪などの感染症の予防に役立つと言われています。

また、水素を添加して安定させたスクワランを化粧品として肌に塗った場合も、ニキビや肌荒れなどを抑える効果があると言われています。

肝機能の改善

スクワレンによって酸素が補給されると、体の各臓器の細胞の働きが活発になるため、しいては臓器の働きもよくなります。

中でも肝臓は、食事によって得た栄養成分を蓄えておき、必要に応じてエネルギーへと変換したり、有害な物質を無害化して体外に排出するなど、極めて重要な働きを行っています。

しかし、飲酒や喫煙の習慣がある方や、暴飲暴食を繰り返している方などは、肝臓への負担が高くなってしまい、肝機能障害を起こしやすいと言われています。肝臓は機能が低下しても自覚症状が現れにくいため、「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

実際に症状が出た時は病状が進行している可能性もあるので、日ごろから肝臓を労わることが大切だと言われていますが、スクワレンには肝臓の働きを助ける効果が期待できます。

サメ肝油にはDHAやEPAも含まれています

DHAやEPAは近年、認知症やアルツハイマー病の予防や改善に効果があるとして注目されている成分です。鯖缶のページでも説明していますが、その効果の多さに驚きます。

また、この他に血液をサラサラにする働きがあるため、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病や、脳梗塞、脳卒中などの病気の予防にも効果があると言われています。

肝油の摂取方法

サプリメントとして販売されている肝油はあくまでも食品のため、医薬品のように一日の上限摂取量などは特に決められていません。しかし、だからと言ってたくさん摂れば、それだけ効果が上がるというものでもありません。

基本的には、購入した商品に記載されている用法・用量を守って摂取することが大切になります。

また、副作用についてですが、サプリメントや健康食品は医薬品ではないので、そもそも副作用という概念がありません。

ただし、体質や体調によっては、摂取前にはなかった症状が現れることもあるので、異変があった場合は摂取を止めて、必ず医師に相談するようにしてください。

過剰摂取に注意

肝油に含まれているビタミンAとビタミンDは脂溶性のため、大量に摂取すると体内で蓄積して、頭痛や吐き気、食欲不振、腹痛、下痢、皮膚が剥がれるなどの症状を起こすことがあります。

決められた摂取量以上は摂らないようにしましょう。

スクワラン配合の化粧品の選び方

スクワラン配合の化粧品を選ぶ場合、注目したいのは純度です。一般的に、サメ肝油由来のスクワランは純度が高く、植物由来のスクワランは純度がやや劣ります。

純度が低いものは酸化しやすくなるため、肌トラブルを防ぐにはできるだけ純度の高いスクワランが配合されているものを選ぶのがよいです。

ただし、植物由来のスクワランであっても、何度も精製をして純度をサメ肝油と変わらない程度まで引き上げている製品もあります。

また、サメ肝油を原料とするスクワランには、皮膚を刺激するプリスタンという成分が含まれているため、肌に直接塗る化粧品はあえて植物性スクワランを選ぶと言う人も増えています。

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